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特集 鼎談 術中トラブルの予防と対策 血管手術
血管吻合・縫合時のトラブル
著者: 田辺達三1 多田祐輔2 松本昭彦3
所属機関: 1北海道大学第2外科 2東京大学第2外科 3横浜市立大学第1外科
ページ範囲:P.1552 - P.1560
文献購入ページに移動松本 血管の手術の仕上げとして吻合・縫合操作があり,簡単な手術野で確実に吻合ができる場合には誰がやっても仕上がりは同じですが,時にいろいろ思わぬトラブルが起こってくることがあります.末梢の血行再建,バイパス・グラフトの場合には,おおむね静脈グラフトを第1選択になさると思いますが,その点はいかがでしょうか.
田辺 大腿・膝窩動脈バイパスについては,最近は代用血管移植後の開存率が上がってきていますので,静脈グラフトが使えない場合は,above kneeであればゴアテックスあるいはダーディック・グラフトを使っています.しかしbelow kneeとか大腿・脛骨動脈バイパスには静脈グラフトが優れているので,少なくとも膝関節をまたぐ部分から末梢は自家静脈を使って,長さが足りなければ上の方はcomposite graftをという考え方でやっています.
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