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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻11号

1989年10月発行

文献概要

特集 肛門疾患治療の現況

肛門手術と合併症

著者: 岩垂純一1 隅越幸男1 小野力三郎1 黄田正徳1 山本清人1 東光邦1 吉永栄一1 小路泰彦1 奥田哲也1

所属機関: 1社会保険中央総合病院大腸肛門病センター

ページ範囲:P.1597 - P.1602

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 肛門手術後の合併症には手術直後つまり入院中にみられるものと,遅くなって退院後にみられるものがある.入院中にみられる合併症は術直後の疼痛や便意,ショックと早期の出血,晩期の出血,腰麻後頭痛,排便時痛,創部痛,排尿障害,排便障害などであり,手術時に注意するのは無論のこと術後管理上も十分な注意が必要となる.また退院後に生じる合併症の主なものは,粘膜脱,肛門狭窄,難治肉芽創,閉鎖不全などの後障害といえるものであり,術式の選択の誤り,手術時の技術的な失敗に起因するものが多く,いったん発生すると,その完全な修復は難しい.
 以上,肛門手術の合併症について予防と治療を中心に述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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