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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻11号

1989年10月発行

一般外科医のための形成外科手技・10

筋肉弁と筋皮弁の基礎的知識

著者: 梁井皎1

所属機関: 1順天堂大学形成外科

ページ範囲:P.1667 - P.1675

文献概要

はじめに
 一般外科医には筋肉弁(muscle flap)あるいは筋皮弁(musculocutaneous flap,またはm-c flapと略)という言葉はなじみが少ないかもしれない.「弁」という言葉はflapおよびvalveの二つの意味を持っているが,形成外科における「弁」は,ほとんどすべてflapの意味で用いられている.また通常は「皮弁」(skinflap)という形で「弁」が用いられることが多い.一般外科においてflapという意味で「弁」が用いられるのは「皮弁」という言葉以外には「弁状に切れている創,弁状創」などの場合である.
 「皮弁」を「弁状になった皮膚,皮下組織,脂肪組織」と考えると筋肉弁および筋皮弁の理解がしやすい.すなわち皮弁と筋肉弁あるいは皮弁と筋皮弁とを比較すると,皮弁は,その構成成分が皮膚,皮下組織および脂肪であるのに対して,筋皮弁では,その構成成分が筋肉であること,また一方,筋皮弁では構成成分は皮膚,皮下組織,脂肪,筋肉ということになる.なお筋肉弁は筋弁という名称で,また,筋皮弁は筋肉皮弁という名称でも用いられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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