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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻12号

1989年11月発行

文献概要

特集 胆嚢癌の外科

早期胆嚢癌(m,pm)の治療方針

著者: 吉田奎介1 塚田一博1 白井良夫1 内田克之1 黒崎功1 武藤輝一1 渡辺英伸2

所属機関: 1新潟大学医学部第1外科 2新潟大学医学部第1病理

ページ範囲:P.1731 - P.1736

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 早期胆嚢癌88例の治療成績は単純胆摘例を含めて累積5年生存率は100%であり,リンパ節転移,脈管侵襲もみられなかった.しかし,文献的にはpm癌に脈管侵襲陽性例や単純胆摘後再発例があり,また術前・術中の癌深達度判定は必ずしも容易でないことから,早期胆嚢癌と思われても①肝床切除と2群リンパ節郭清を,またssまでの浸潤が疑わしい場合には②肝床・肝外胆管合併切除+2群リンパ節郭清を付加すべきである.術後組織学的に癌と診断された場合,m癌で切除断端に癌遺残がなければそのまま経過観察,pm癌では条件が許せば二期的に②の術式を追加するのが望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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