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特集 肝門部胆管癌の治療
肝切除を伴う肝門部胆管癌手術—尾状葉切除を伴う肝区域切除術
著者: 二村雄次1
所属機関: 1名古屋大学医学部第1外科
ページ範囲:P.311 - P.321
文献購入ページに移動 肝門部胆管癌に対する手術法の原則は,肝門部に合流してくる各区域胆管枝への癌の浸潤範囲を各区域毎に診断し,その癌進展の程度により,その肝区域を切除すべきかあるいは胆管切除のみにとどめて胆道再建をすべきかを決定する.大部分の症例で尾状葉胆管枝への癌浸潤を認めるので,尾状葉切除はほぼ必須となる.閉塞性黄疸は術前にPTCDを左右両葉に行って減黄し,総ビリルビン値が正常化してから手術するのが望ましい.術前の胆管炎は的確なPTCDを追加して,細心の注意を払って治療する.
正確な術前診断の下に,われわれは合理的な必要最小限の肝区域切除を行い,教室の治癒切除例の予後は良好で,累積5年生存率は37.5%である.
正確な術前診断の下に,われわれは合理的な必要最小限の肝区域切除を行い,教室の治癒切除例の予後は良好で,累積5年生存率は37.5%である.
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