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特集 外科臨床における病態別栄養
文献概要
高カロリー輸液の出現以来,腹部手術前後において経腸栄養を含めた栄養管理面に飛躍的進歩がみられている.これらの栄養法を臨床応用するにあたりエネルギーとアミノ酸(AA)の至適投与量やその効果を知ることは大切なことである。熱代謝と窒素平衡を用いた検討では, 1)非侵襲下の栄養良好例では30kcal/kg,AA1g/kg, 2)栄養不良例では45kcal/kg,AA1.5-2.0g/kg, 3)中等度手術侵襲後では30-40kcal/kg,AA1.5g/kg, 4)50kcal/kg,AA2.0g/kgが一応の投与目標とされる.外科的侵襲下では高濃度分岐鎖アミノ酸製剤を用いると,より良い体蛋白節約作用が得られる.
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