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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻5号

1989年05月発行

特集 外科臨床における病態別栄養

重症感染およびMOFの栄養管理

著者: 篠沢洋太郎1 相川直樹2 安藤暢敏1 小山恭正1 阿部令彦1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部外科 2慶応義塾大学救急部

ページ範囲:P.633 - P.640

文献概要

 重症感染症における栄養管理は,エネルギーの補充,生体構成蛋白・抗炎症蛋白などの合成のため必須である.必要投与カロリーは基礎代謝量の1.4〜1.6倍で,グルコース投与が主体となるが,耐糖能障害,肺機能障害のある場合には脂肪製剤の投与が有用となる.本症では分枝鎖アミノ酸がエネルギーとしてより多く利用され血中濃度も他のアミノ酸に比べ低下する.分枝鎖アミノ酸に富むアミノ酸製剤1.5〜2.0g/kg・dayの投与は筋蛋白異化抑制に関しては明らかでない面もあるが,窒素バランス,蛋白合成には有用である.MOFの障害臓器のうち代謝の中心である肝の機能低下は代謝動態の破綻・予後の増悪に関与するため,有効な肝機能補助が待望されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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