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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻5号

1989年05月発行

文献概要

特集 外科臨床における病態別栄養

心不全の栄養管理

著者: 曽田益弘1 宮崎医津博1 梶谷伸顕1 吉實憲1 寺本滋1

所属機関: 1岡山大学医学部第2外科

ページ範囲:P.669 - P.675

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 心臓は全身にエネルギー産生に必要な酸素のみならず栄養物を供給し,老廃物を除去する.この機能の低下する心不全ではしばしば栄養低下がみられる.その著しいものは,cardiac cachexia(CC)と呼ばれる.CCの病態は解明されていないが,組織の低酸素症をベースに消化管浮腫による食欲不振,吸収障害が原因である.CCの手術成績は悪く,栄養面のサポートが期待されるが現在では満足すべき成績は得られていない.心不全の栄養評価としては,身体計測,免疫能が有用である.低栄養患者に対しては,心不全用経口食が与えられるが,不十分な場合は,経口補助食,経腸栄養を行い,経口摂取不能の時は高カロリー輸液を導入する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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