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神経芽細胞腫に対する大量の化学療法および放射線療法と骨髄移植による地固め療法—1歳以上のステージIV症例の任意抽出群
著者: 松藤凡1
所属機関: 1慶応義塾大学外科
ページ範囲:P.692 - P.692
文献購入ページに移動 神経芽細胞腫は5歳以下の小児の悪性腫瘍のうち最も多くみられるものの1つである.小児腫瘍学のめざましい進歩にもかかわらず,神経芽細胞腫ステージⅣ症例の死亡率は90%に達している.しかし,最近mel-phalam大量投与後自己骨髄移植(ABMT)を行い良好な結果が得られたとの報告がいくつかある.これらの中には化学療法に抵抗性の症例や長期生存例がみられる.Philadelphiaのグループは再発例に全身照射(TBI)およびmelphalam大量投与と骨髄移植(BMT)を行うことで36%の1年生存率を得ている.他の報告では1歳以上の神経芽細胞腫ステージIVでcomplete response(CR)またはpartial response(PR)の得られた症例に早期の地固め療法として強力な化学療法とABMTを行い良好な結果が得られている.1983年より1歳以上の神経芽細胞腫ステージⅣの症例56例が強力な化学療法,TBIおよびBMTのプロトコールに沿って治療された.導入療法としてcisplatinumおよびVM−26とcyclophosphamideおよびAdriamycinとを交互に投与するプロトコールが用いられた.2〜4ヵ月後に手術が行われ,診断より12ヵ月以内に地固め療法として強力な化学放射線療法とBMTが行われた.すなわち,vincristineとmel-phalanに加えてTBIを行つた後BMTが施行された.
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