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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻6号

1989年06月発行

文献概要

特集 胃癌治療の最近の話題

術後のQuality of Lifeからみた胃癌手術のあり方—とくに栄養障害の面から

著者: 佐藤薫隆1 為我井芳郎1 井出道也1 向井佐志彦1

所属機関: 1佼成病院外科

ページ範囲:P.759 - P.767

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 [目的]胃癌手術後の長期生存例(5年以上)に対して,quality of lifeを栄養障害の面から術式別に検討した.[方法]幽切58例,胃全摘58例,噴切9例を対象とし,貧血,低蛋白血症,消化吸収試験,小腸生検,術後愁訴を検索した.[成績]いずれの項目でも,異常例の頻度は胃全摘>噴切≧幽切であった.再建術式別では,胃全摘でB-Ⅱ法>空腸間置法であった.文献的にはRoux-Y法≧空腸間置法,幽切でB-Ⅱ法≧B-Ⅰ法であった.小腸生検では絨毛の萎縮,膜酵素の低下があった.吸収不良症候群の発生は胃全摘後で,B-Ⅱ法>空腸間置法であった.[結語]長期的に栄養障害の面からみると,胃全摘より部分切除がよく,食物が十二指腸を通る再建術式が望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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