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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻6号

1989年06月発行

特集 胃癌治療の最近の話題

スキルス胃癌の集学的治療

著者: 古河洋1 平塚正弘1 岩永剛1 今岡真義1 福田一郎1 石川治1 甲利幸1 佐々木洋1 大東弘明1 亀山雅男1 柴田高1 小山博記1

所属機関: 1大阪府立成人病センター外科

ページ範囲:P.785 - P.790

文献概要

 Borrmann4型胃癌(B−4癌)に対する治療成績はこれまでほとんど改善されたことがなかった.B−4癌は単に進んだ癌ではなく,独特の性格をもった治療困難な進行癌である.われわれは,B−4癌の特徴から考えた新しい集学的治療法—拡大根治手術(左上腹内臓全摘+Appleby手術)+免疫ホルモン化学療法—を最近施行し,stage Ⅱ-Ⅲにおいて3生率でよい成績をおさめている.拡大手術(LUAE+Apl)を施行するにあたっては適応例を選ぶことや,術前血管造影をすることなどの注意が必要である.今後さらにB−4癌の治療成績を向上させるためには,stage Ⅳに対する手術を縮小して,むしろ有効な併用療法を開発施行することが大切であると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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