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特集 胃癌治療の最近の話題
胃癌肝転移の切除および動注療法の効果
著者: 北村正次1 荒井邦佳1 吉川時弘1 神前五郎1
所属機関: 1東京都立駒込病院外科
ページ範囲:P.797 - P.804
文献購入ページに移動肝切除はH18例,H21例の計9例に行われたが,2年以上の生存例を認めなかった.再発形式は6例が肝再発であり,H1といえども転移巣は潜在的に多発性であることを示しており,術中エコーによる小病巣探査が重要と考えられた.胃切除・動注(+)群の予後は胃切除・動注(−)群よりやや良好であった.また胃非切除・動注(+)群の予後は胃非切除・動注(−)群より有意に良好であった(P<0.01).したがって胃癌肝転移の治療法としては,胃原発巣には根治的切除を可及的に行い,特にH1に対しては肝切除を行い,同時に肝動脈にカテーテルを挿入しAngiotensin IIあるいはDSM等を併用するなど,効果増強を目的とした投与方法の工夫が必要と考えられた.
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