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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻8号

1989年08月発行

文献概要

特集 臓器生検の適応と手技

乳房生検—癌研乳腺外科の考え方

著者: 霞富士雄1 木下智樹1 小池道子1 佐藤有規1 渡辺進1 吉本賢隆1 西満正1 梶谷鐶1 岩瀬拓士2 蒔田益次郎2 秋山太2 難波清2 坂元吾偉2 菅野晴夫2

所属機関: 1癌研究会病院外科 2癌研究会病院病理

ページ範囲:P.1035 - P.1043

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 生検とは生体の一部を採取して検鏡する直接診断法であり,細胞診と組織診に大別される.細胞診は採取した細胞レベルで対象の性状を判定するものであるが,乳癌には細胞異型が少ない癌が存在するため,肺癌や子宮癌ほど良性と悪性の鑑別が容易でない.このため最終的には組織診が必要となる.組織診は通常外科的生検を指し,現在病理学的確定診断の基礎となっているものであるが,侵襲性,観血性に関してははるかに細胞診に分がある.細胞診,組織診の採用は各国の国状,各施設の伝統,考え方によって大きな違いがあり,最終診断法の帰趨として一定のものはないが,各種の乳癌の補助診断法との協調によって細胞診は外科的生検の頻度を減少させることができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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