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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻9号

1989年09月発行

特集 がん放射線療法の現況と進歩

胆道癌に対する放射線療法

著者: 吉川達也1 羽生富士夫1 中村光司1 吾妻司1 小川佳子1 竹田秀一1 平野宏1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター外科

ページ範囲:P.1175 - P.1182

文献概要

 胆道癌に対する放射線療法の効果について切除例,非切除例に分け検討を加えた.非切除照射例は胆管癌57例,胆嚢癌32例であり,照射総線量が45Gy以上のものに著効・有効例が多く,非照射例と比較し有意差をもって遠隔成績の向上を認めた.切除照射例は胆管癌19例,胆嚢癌5例(重複例1例を含む)であり,照射時期は術前4例,術中7例,術後4例,再発時8例であった.術前照射例では組織学的効果は認めるものの,切除照射例の遠隔成績の向上を得ることができなかった.切除例に対する放射線療法には照射時期,至適線量,術後合併症との関わり合いなど問題点も多く,局所制御効果が得られていないのが現状である.今後更に症例を重ね検討していきたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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