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文献詳細

雑誌文献

臨床外科45巻1号

1990年01月発行

文献概要

特集 肺癌の診断と治療 '90

肺癌手術の治療成績とその現況

著者: 山口豊1 木村秀樹1 馬場雅行1 川野裕1 小高恵美子1 鈴木実1

所属機関: 1千葉大学医学部肺癌研究施設外科

ページ範囲:P.51 - P.55

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 原発性肺癌例に対する切除率はおよそ40%で,切除例全体の5年生存率は26%前後である.本稿では肺癌のうち小細胞癌,拡大合併切除を除く,標準術式の肺葉切除,肺摘除の行われた非小細胞癌切除例の外科治療の現況について述べた.最近10年間の切除例の遠隔成績は,自験例では5生率40%,他の報告では55〜59%と明らかに上昇してきている.成績向上の要因はstage Ⅰといった早期癌の占める頻度が近年では約40%とstage Ⅲのそれとは完全に逆転して増加してきていること,気管支形成術などの術式や周手術管理などの進歩が大きな役割を果たしていることが大きい.また集学的治療もその一因を担っているように考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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