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文献詳細

雑誌文献

臨床外科45巻1号

1990年01月発行

特集 肺癌の診断と治療 '90

非小細胞性肺癌切除例に対する免疫化学療法の現況

著者: 大田満夫1

所属機関: 1国立病院九州がんセンター

ページ範囲:P.85 - P.89

文献概要

 非小細胞性肺癌に対する術後補助療法の現況を述べた.術後免疫療法は,Ⅰ期や治癒切除例に有効との成績がみられるが,全体としては無効の報告が多い.ただ癌性胸膜炎に対するBRM胸腔内注入は有効である.N-CWS免疫療法が術後平均3年間施行されたが,二次癌の発生は対照群との間に差を認めなかった.術後化学療法もrandomized trialではまだ明らかな有効性を示していない.有効無効種々であるが,Ⅱ・Ⅲ期例や非治癒切除例にCAP化学療法6コースで有効との報告は今後に期待をもたせる.補助化学療法は,より強力なレジメンで4〜6コース必要かも知れないし,またⅢ期例に有意差が出やすいことも考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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