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文献詳細

雑誌文献

臨床外科45巻11号

1990年10月発行

特集 保存的治療の適応と限界—外科から,内科から

消化管ポリープ・ポリポーシス

外科から

著者: 吉雄敏文1

所属機関: 1東邦大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1427 - P.1430

文献概要

 ポリープという名称は,上皮成分からなる肉眼的な限局性粘膜隆起として,非上皮性のものを含まないという定義もあるが,臨床家にとっては,肉眼的にそれを見分ける手段をもたない以上,粘膜から限局性に隆起した病変をあらわす臨床的な名称という立場をとりたい.隆起の原因が粘膜上皮の増殖によるものであれ,粘膜下腫瘍によるものであれ,周囲の平坦な粘膜から隆起しているものはすべて臨床的にポリープと総称されるものとして,以下の記述をすすめる.
 ポリープの治療方針の決定は,その組織学的な検索を待たなければ行うことができない.生検診断によってはじめて治療方針が決定できる.ポリープ病変の中でも部位によって組織像は均一ではなく,種々の組織像の混在が考えられる.従来のbite biopsyに代わって,なるべくポリープ病変全体を摘除(ポリペクトミー)たて,病変全体の組織学的検索を行うというのが最近の基本的な考え方であろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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