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文献詳細

雑誌文献

臨床外科45巻11号

1990年10月発行

特集 保存的治療の適応と限界—外科から,内科から

急性胆嚢炎

内科から

著者: 千葉俊也1 松崎靖司1 田中直見1 大菅俊明1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系消化器内科

ページ範囲:P.1500 - P.1503

文献概要

 近年,急性胆嚢炎の予後は著しく向上した.その要因として,診断技術および保存的治療の目覚ましい進歩があげられる.すなわち,診断技術面においては,直接胆道造影の経皮経肝胆道造影法(PTC)や内視鏡的膵胆管造影法(ERCP),超音波断層法(US),X線CTなどの新しい診断技術の導入・改善であり,治療面においては,超音波映像下経皮的胆嚢ドレナージ法(PTGBD)の普及および化学療法の発展である.
 しかしながら,急性胆嚢炎症例の90%以上は胆石を保有しており,最終的には外科的治療が要求されることが多く,またときに穿孔性胆汁性腹膜炎や急性閉塞性化膿性胆管炎などを生じ重篤になることも少なくない.そこで,その手術適応および手術時期の判定が非常に重要な問題となる,急性胆嚢炎患者は最初に内科を受診することが多いのが現状である.したがって,われわれ内科医にとって急性胆嚢炎に対する保存的治療の適応とその限界,手術時期の判定はきわめて重要なことと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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