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特集 保存的治療の適応と限界—外科から,内科から 転移性肺癌
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著者: 石原恒夫1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科
ページ範囲:P.1635 - P.1636
文献購入ページに移動 ここに特集された「保存的治療の適応と限界」というテーマは良性疾患では取り上げやすいと思うが,悪性疾患に対しては如何なものであろう.
一般に悪性疾患に対する治療法の中でもっとも信頼に足るものは外科であり,ついで放射線治療であり,そのあとに化学療法が続き,免疫療法は最下位にランクされている.しかし,こうしたランクをつけてみても信頼度の高い外科治療の成績ですら頭打ちの感がある.十年一日のごとく早期癌の発見が題目のように提唱されているが,それでも進行癌で発見されるものが大部分である.近年,集学的治療がしきりに叫ばれているのは,癌に取り組む人達にとって,それが現状を打開するための最良の策とみえるからである.転移性肺腫瘍における保存的治療の適応と限界について,内科という立場に忠実に化学療法を述べ,外科という立場であるが故に外科的治療を中心に述べている二つの論文には,こういう問題の取り上げ方の難しさがでていた.
一般に悪性疾患に対する治療法の中でもっとも信頼に足るものは外科であり,ついで放射線治療であり,そのあとに化学療法が続き,免疫療法は最下位にランクされている.しかし,こうしたランクをつけてみても信頼度の高い外科治療の成績ですら頭打ちの感がある.十年一日のごとく早期癌の発見が題目のように提唱されているが,それでも進行癌で発見されるものが大部分である.近年,集学的治療がしきりに叫ばれているのは,癌に取り組む人達にとって,それが現状を打開するための最良の策とみえるからである.転移性肺腫瘍における保存的治療の適応と限界について,内科という立場に忠実に化学療法を述べ,外科という立場であるが故に外科的治療を中心に述べている二つの論文には,こういう問題の取り上げ方の難しさがでていた.
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