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特集 保存的治療の適応と限界—外科から,内科から 原発性肺癌
外科から
著者: 小林俊介1 藤村重文1
所属機関: 1東北大学抗酸菌病研究所外科学部門
ページ範囲:P.1637 - P.1641
文献購入ページに移動 肺癌は進行度が早く,予後の悪い疾患であり,なるべく早期に発見し根治手術を行っていくのが原則である.したがって,原発性肺癌と診断された場合,根治的な意味での保存的療法の施行は一般的ではない.たとえ,早期肺癌であろうとも,明らかに肺癌と診断され,部位診断がなされた場合,切除可能であれば積極的に切除していくのが一般的な考え方である.この意味で,肺癌の保存的治療法は現在のところ手術適応外とみなされた症例に行う消極的な意味合いしかもっていないのが現状である.
しかし,一方,肺小細胞癌が内科的治療のみによって完治が得られるようになったように,肺癌の保存的治療の進歩も著しいものがみられる.従来の切除一辺倒から,手術に適材適所有効な内科的治療法を組み合わせた集学療法をいかに行っていくかが現在の肺癌治療の課題であり,また将来の肺癌治療の必然的な趨勢であろうと考えられる.
しかし,一方,肺小細胞癌が内科的治療のみによって完治が得られるようになったように,肺癌の保存的治療の進歩も著しいものがみられる.従来の切除一辺倒から,手術に適材適所有効な内科的治療法を組み合わせた集学療法をいかに行っていくかが現在の肺癌治療の課題であり,また将来の肺癌治療の必然的な趨勢であろうと考えられる.
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