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臨床報告
AFP産生胆嚢癌の1例
著者: 中島公博1 加藤紘之1 奥芝俊一1 児嶋哲文1 下沢英二1 田辺達三1
所属機関: 1北海道大学医学部第2外科
ページ範囲:P.367 - P.371
文献購入ページに移動α-fetoprotein(AFP)は典型的な癌胎児性蛋白のひとつであり,Tatarinovら1)がヒトの原発性肝癌に見つけだして以来,原発性肝癌や胎児性癌の腫瘍マーカーとして臨床的に診断および治療効果の判定に用いられてきた.一方,これらの癌以外にもAFP値の上昇が認められる場合があるが,多くは胃癌であり,胆嚢癌では稀とされている2).今回われわれは,AFPが高値を示し,免疫組織化学染色により腫瘍細胞にAFPの局在を証明した胆嚢癌症例を経験したので,本邦報告例の文献的考察も加えて報告する.
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