臨床外科45巻4号

1990年04月発行

臨床研究

乳癌術後創部における知覚回復過程の経時的観察

著者： 長家尚¹ 立石春雄¹ 谷浦博之¹ 田原英樹¹ 大森敬仁¹ 皆川清三¹

所属機関： ¹飯塚病院外科

ページ範囲：P.497 - P.499

はじめに
　乳癌術後の患者を観察していると，はじめは鎧をかぶったような一種独特の感覚麻痺が存在しているが，それが徐々に軽快してゆくことに気付かされる．しかし文献的には，外国，国内を通じてこれらに関する報告はほとんど見受けられない．そこで，今回われわれは乳癌術後患者を対象に神経学的にretrospectivestudyを行い，感覚回復の経時的変化，性状，部位による差異等を検討考察した．