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文献詳細

雑誌文献

臨床外科45巻5号

1990年05月発行

文献概要

特集 腹部血管病変の診療

腹部消化器領域の動脈瘤—脾動脈瘤を中心に

著者: 田島知郎1 田中豊1 三富利夫1 岩田美郎2 松山正也2

所属機関: 1東海大学医学部外科 2東海大学放射線科

ページ範囲:P.559 - P.565

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 進歩の著しい画像診断の頻用により腹部消化器領域の動脈瘤はこれまで考えられてきたほど稀ではないことが示されつつある.疾患パターン欧米化の表れとしての血管性病変の増加傾向に加えて,腹部血管撮影所見の詳細な検討により,消化管縫合不全などによる腹腔内膿瘍,重症膵炎,門脈圧亢進症などのかなりの例でも動脈瘤が発見される.医原性のものでは,動脈撮影の合併症による瘤のほかに,経皮経肝胆道造影法の合併症としての肝内肝動脈枝の瘤も稀ではない.最近のこうした傾向について,41症例47病変の自験例の供覧と分析結果を文献的考察に加味しながら,脾動脈瘤を中心に記述する.なお,瘤が超音波検査で血液乱流を伴う腫瘤像としてリアルタイムに観察できることもあり,新たな知見といえよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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