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特集 腹部血管病変の診療
上腸間膜動脈閉塞症
著者: 三島好雄1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第2外科
ページ範囲:P.567 - P.573
文献購入ページに移動 急性上腸間膜動脈閉塞症は今日でも診断の遅れからもっとも予後不良な急性腹症の一つとされている.不整脈や動脈硬化性病変を合併する高齢者で,身体所見より説明できないような激しい腹痛を訴える場合にはまず本症を疑うべきであり,経過によっては審査開腹の適応となる.開腹して腸管の生存性が疑われる場合には,一期的に腸切除を行うことなく血行再建のみを行ってsecond look operationとしてもよい.
高齢者で食後に不定の上腹部痛を訴えるもののうち,臍上部に収縮期雑音を聴取する場合には慢性上腸間膜動脈閉塞症を疑って積極的に動脈造影を行い,適応があれば血行再建を行うべきである.
高齢者で食後に不定の上腹部痛を訴えるもののうち,臍上部に収縮期雑音を聴取する場合には慢性上腸間膜動脈閉塞症を疑って積極的に動脈造影を行い,適応があれば血行再建を行うべきである.
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