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文献詳細

雑誌文献

臨床外科45巻5号

1990年05月発行

文献概要

特集 腹部血管病変の診療

腎動脈狭窄

著者: 松本昭彦1

所属機関: 1横浜市立大学医学部第1外科

ページ範囲:P.591 - P.597

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 腎血管性高血圧症は腎の阻血によって起こることがGoldblattによって実験的に証明されたが,その後の研究で高血圧発症のメカニズムとしてレニン・アンジオテンシン系によるものであることが解明された.
 腎の阻血を起こす原因としては,線維筋性肥厚や動脈硬化による腎動脈狭窄,腎動脈瘤などが主なものである.わが国では線維筋性肥厚が最も多いが,動脈硬化も次第に増加する傾向にある.治療は外科手術が主になるが,バイパス術や血栓内膜摘除術が行われる.90%前後の降圧効果が認められる.最近,PTRAが行われるようになって来たが,その適応は慎重に決定されるべきである.診断は腎動脈造影と血漿レニン活性値を中心にして総合的に決められる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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