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臨床報告
乳管内視鏡によって観察されたT0乳癌の1例
著者: 岡崎亮1 岡崎稔1 渡部芳樹1 浅石和昭1 早坂滉1 成松英明2
所属機関: 1札幌医科大学第1外科 2札幌医科大学病理部
ページ範囲:P.779 - P.782
文献購入ページに移動乳頭異常分泌(nipple discharge:ND)を主徴とするT0乳癌は,非浸潤癌や微小浸潤癌などの早期の癌であることが多いために乳房温存の可能性が期待される.しかし,そのような早期の癌は主として乳管内に限局しているために術前に診断することは難しく,しかもしばしば予想外に広範な乳管内進展を有することから,乳房温存とりわけ乳頭温存を図る上では慎重な配慮が必要である1).
今回,乳管内視鏡(fiberoptic ductoscopy:FDS)を用いて癌の乳頭側進展形態を確認し,乳頭温存術を行ったT0乳癌の1例を報告する.
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