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特集 外科医のための整形外科
大腿骨頸部骨折
著者: 河内貞臣1
所属機関: 1国立王子病院整形外科
ページ範囲:P.841 - P.846
文献購入ページに移動 大腿骨頸部骨折は老人,特に女性に多く発生する骨折であり,高齢化社会の出現とともに日常の診療において遭遇する機会はますます増加している,この骨折を機会に動けなくなり,寝たきり老人になる危険も高いなど整形外科領域でも重要な骨折である.
診断はさほど難しくはないが,治療は難しく,解剖学的,力学的条件からみても骨癒合の最も起こりにくい骨折の1つである.老人が多いために治療後の生活能力が骨折前の状態に戻ることも難しい.
内側型(femoral neck fracture)と外側型(trochanteric fracture)の2つに大別され,外側型は比較的骨癒合が良いのに対し,内側型は骨癒合率が悪く偽関節を作ることが多い.また癒合しても治癒後1〜2年すると大腿骨頭の壊死を生じ,股関節の疼痛と機能障害を招くことが多い.
診断はさほど難しくはないが,治療は難しく,解剖学的,力学的条件からみても骨癒合の最も起こりにくい骨折の1つである.老人が多いために治療後の生活能力が骨折前の状態に戻ることも難しい.
内側型(femoral neck fracture)と外側型(trochanteric fracture)の2つに大別され,外側型は比較的骨癒合が良いのに対し,内側型は骨癒合率が悪く偽関節を作ることが多い.また癒合しても治癒後1〜2年すると大腿骨頭の壊死を生じ,股関節の疼痛と機能障害を招くことが多い.
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