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文献詳細

雑誌文献

臨床外科45巻8号

1990年08月発行

文献概要

手術手技

筋膜移植による腹壁瘢痕ヘルニアの再建

著者: 川嶋孝雄1 波利井清紀1 山田敦1

所属機関: 1東京大学医学部形成外科

ページ範囲:P.1041 - P.1046

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はじめに
 腹壁瘢痕ヘルニアに対しては従来より種々の手術方法が報告され,多くは治療法や人工材料の進歩に伴い直接縫合閉鎖やmesh補綴術により治癒が可能となっている.しかし,再発をくり返す症例や,meshの感染・露出例,放射線照射後の症例等,治療上の困難を伴うものも散見される.筆者らは,このような単純な直接縫合閉鎖あるいはmesh補綴術では再発や感染・露出の可能性が高いと思われる症例に対しては,遊離大腿筋膜移植あるいは有茎大腿筋膜張筋筋膜弁移植を行っており,有用な方法と考えている.
 以下,われわれの行っている筋膜移植の手術術式を,代表的な再建術を供覧するとともに若干の検討を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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