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文献詳細

雑誌文献

臨床外科45巻9号

1990年09月発行

特集 消化管吻合法—私の方法とコツ

胃十二指腸(空腸)吻合

著者: 古河洋1 平塚正弘1 岩永剛1 今岡真義1

所属機関: 1大阪府立成人病センター外科

ページ範囲:P.1085 - P.1089

文献概要

 幽門側胃部分切除後の胃十二指腸(空腸)吻合について,われわれが行っている方法を述べた.縫合面の形成は電気メス切離で行う.Billroth Ⅰ法では,全層Albert縫合はDexon糸連続縫合とし,この上に絹糸結節縫合によるLembert縫合を加えた.Kocherの授動はすべてに行っている.Billroth Ⅱ法ではⅠ法よりもやや吻合口が大きくなるが,縫合法はⅠ法と同じである.特に輸出脚に近いところにしわよせがこないように両端から縫合し,中央付近で結紮する.縫合終了後,横行結腸間膜を胃壁に縫合し,孔を閉鎖する.
 Billroth Ⅰ法,Ⅱ法とも術後特に問題はないが,残胃の癌の発生はⅡ法の方が多いようである.また,食物の通過はⅠ法の方がより生理的であると考えられ,Ⅰ法を中心にした縫合法がよいと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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