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文献詳細

雑誌文献

臨床外科45巻9号

1990年09月発行

特集 消化管吻合法—私の方法とコツ

胆管空腸(十二指腸)吻合

著者: 小倉嘉文1 松田信介1 水本龍二1

所属機関: 1三重大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1115 - P.1121

文献概要

 胆管と空腸または十二指腸との吻合は肝胆膵領域の外科治療における基本手技の一つであり,適応の選択と手術手技の習熟が大切である.端側吻合では空腸または十二指腸に胆管径に一致した吻合口を作成し,4-0 Vicrylの吸収性縫合糸を用いて後壁,前壁の全層結節縫合を約2mm間隔に行い,前壁を中心に胆管外膜と漿膜・筋層とを吻合して補強する.また側々吻合では胆管切開口は十分広くとり,縫合は端側吻合と同様に行う.肝内胆管空腸吻合では胆管径が細く,かつ複数本との吻合が必要となるため,細心の注意が必要である.スプリントチューブは胆管十二指腸吻合では用いていないが,胆管空腸吻合では前区域胆管枝(B5,B8)や外側区域胆管枝(B2,B3)にはRTBDチューブを,後区域胆管枝(B6.B7)には経空腸的に挿入,留置しており,PTBDチューブが挿入されているときにはこれを利用している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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