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特集 消化管吻合法—私の方法とコツ
膵空腸吻合
著者: 松野正紀1 小針雅男1
所属機関: 1東北大学医学部第1外科
ページ範囲:P.1131 - P.1136
文献購入ページに移動 膵頭十二指腸切除術後の消化管再建法のうち,膵空腸吻合は技術的にも合併症の面からも最も重要な吻合術にあたる.著者の行っている嵌入法による膵空腸吻合では,膵断端が膵管周囲に置いたhori-zontal mattress縫合により縫縮されるため空腸内への嵌入が容易になり,また膵断端と空腸断端の全層縫合がhorizontal mattress縫合糸に引っかかるため空腸の脱落の心配がない.また膵液と胆汁のドレナージは,一体化したRTPBD-tube(retrograde transhepatic pancreaticobiliary drainage)により経肝性に単一経路で行われるためにチューブの体外誘導は容易であり,かつ吻合部の縫合不全は少ない.術後の適切なチューブ,ドレーン管理により本再建術は確実で安全な術式になるものと考えられる.
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