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臨床報告
輸血後に発症したGraft Versus Host Diseaseの1例
著者: 東崇明1 浅見寿夫1 黒田道夫1 矢野秀1 本多栄一1 千賀雅之1
所属機関: 1上野総合市民病院外科
ページ範囲:P.1167 - P.1171
文献購入ページに移動同種移植の際に生じる拒絶反応は宿主が移植片を非自己と認識し排除する反応(host versus graft reac-tion)であり,これに対し移植片対宿主反応(graftversus host reaction:以後GVH反応)とは移植片中のリンパ球が宿主の組織を非自己と認識し攻撃破壊する反応である.臨床的には骨髄移植後または免疫不全・免疫抑制状態にある患者への輸血後に発症するgraft versus host disease(以後GVHD)として知られていたが,最近では免疫不全のない患者にも発症することがわかり,また術後紅皮症の本態と考えられるようになった,今回,われわれは出血性胃潰瘍の術後にいわゆる術後紅皮症を来して死亡した症例を経験し,輸血後GVHDと考えられたので報告する.
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