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文献詳細

雑誌文献

臨床外科45巻9号

1990年09月発行

文献概要

臨床報告

輸血後に発症したGraft Versus Host Diseaseの1例

著者: 東崇明1 浅見寿夫1 黒田道夫1 矢野秀1 本多栄一1 千賀雅之1

所属機関: 1上野総合市民病院外科

ページ範囲:P.1167 - P.1171

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はじめに
 同種移植の際に生じる拒絶反応は宿主が移植片を非自己と認識し排除する反応(host versus graft reac-tion)であり,これに対し移植片対宿主反応(graftversus host reaction:以後GVH反応)とは移植片中のリンパ球が宿主の組織を非自己と認識し攻撃破壊する反応である.臨床的には骨髄移植後または免疫不全・免疫抑制状態にある患者への輸血後に発症するgraft versus host disease(以後GVHD)として知られていたが,最近では免疫不全のない患者にも発症することがわかり,また術後紅皮症の本態と考えられるようになった,今回,われわれは出血性胃潰瘍の術後にいわゆる術後紅皮症を来して死亡した症例を経験し,輸血後GVHDと考えられたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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