icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻1号

1991年01月発行

文献概要

特集 Day Surgeryはどこまで可能か

整形外科領域におけるDay Surgery

著者: 佐藤安正1

所属機関: 1佐藤整形外科医院

ページ範囲:P.67 - P.71

文献購入ページに移動
 米国ではday surgeryが普及しつつあり,おおいに医療費の節減に貢献しているときいている.本邦では,健康保険制度の影響もあり,ほとんど関心が寄せられていない.
 筆者は,無床診療所の外来手術例の経験と慶應大学整形外科教室の外来手術記録の集計調査を基にして,手術部位,麻酔の種類,手術内容,術後管理の4項目を検討してday surgeryの適応を3段階に分類した.(Ⅰ)従来から局麻で行われている外来小児科手術,(Ⅱ)やや侵襲が大きくなるが,合併症の危険の少ない整形外科診療所でも行いうる手術,(Ⅲ)本来入院すべきもので,伝達麻酔が必要な専門医あるいは熟練した整形外科医が行うべき手術て,術後合併症の危険も多いことから術後管理が必要なもの.これらの分類に対して,それぞれ適応と考えられる疾患を提示した.
 最後に,day surgeryの問題点についてふれ,本邦でday surgeryが育たない理由が,現行の健康保険診療の低い手術料と安い入院費,入院日数によって給付が左右される生命保険補償の基準にあることに言及した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら