文献詳細
カラーグラフ Practice of Endoscopy
大腸内視鏡シリーズ・Ⅱ
ポリペクトミー カルチノイドの取扱い
著者: 曽我淳1 工藤進英2 大坂道敏3
所属機関: 1新潟大学医療技術短期大学部 2秋田赤十字病院外科 3白根健生病院外科
ページ範囲:P.1185 - P.1188
文献概要
消化管カルチノイドは,浸潤性の上からも,また統計学的に転移率の上からも,いわゆる通常癌に劣らない悪性性格を持っている1)とされている.近年,通常癌でも早期のものに対して,ポリペクトミーの適応が拡大されてきており,粘膜内に限局する小病変に対しては内視鏡的粘膜切除法の適応さえ検討されている2).
消化管カルチノイドに対する治療は通常癌に準じて行われるとされる論拠は早期のものについても例外ではない.カルチノイドの生物学的悪性性格の実態を理解し,適応を誤まらないことが重要であろう.
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