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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻10号

1991年10月発行

臨床研究

術後メチシリン・セフェム耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)腸炎の検討—塩酸バンコマイシン経口投与の効果

著者: 岩瀬和裕1 竹中博昭1 西村好晴1 矢倉明彦1 吉留克英1 大嶋仙哉1

所属機関: 1社会保険紀南綜合病院外科

ページ範囲:P.1261 - P.1264

文献概要

はじめに
 消化器外科手術後のメチシリン・セフェム耐性黄色ブドウ球菌(以下,MRSA)腸炎はしばしば治療に抵抗性で,重篤化する場合も多い1〜3).本症に対しては迅速な対応が望まれるが,便中細菌培養ならびに抗生剤感受性結果を得るためには1週間近くを要し,治療開始が遅れる症例が存在することが懸念される.本症に対する十分に有効な治療方法は今なお確立されていない.
 最近当科では,術後早期の重症下痢に対して,便培養結果を待たずに塩酸バンコマイシン(以下,VCM)を積極的に経口投与している.最近の消化器外科手術後のMRSA腸炎症例について,VCM経口投与の効果を中心に検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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