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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻11号

1991年10月発行

特集 術前・術後管理 '91

A.術前評価・準備・処置

剃毛の意義と功罪

著者: 門田俊夫1 玉熊正悦1

所属機関: 1防衛医科大学校第1外科

ページ範囲:P.20 - P.21

文献概要

 ■剃毛の問題点■
 剃毛は,近代消毒法の生みの親であるListerの時代(1850年前後)以前から,感染予防の目的で行われ,最近までルーチンの術前処置の1つとみなされてきた.本邦でも,大多数の施設で,手術前日に術野を広範囲に剃毛することが,なかば常識として医師や看護婦に受け継がれてきているようである.
 しかし,1971年,SeropianとReynolds1)が初めてその科学的合理性に疑問を呈し,剃毛,特にカミソリによる剃毛が,術後創感染率を増加させると報告して以来,同様の観察が次々と発表されるに及んで,従来の剃毛の妥当性が改めて問われることになった2).しかし欧米に比べ,残念ながら本邦での剃毛に対する認識は,現在のところ立ち後れの感をまぬがれない.今回の特集「術前・術後管理’91」で「剃毛の意義と功罪」が取り上げられたのもこのためと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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