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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻11号

1991年10月発行

特集 術前・術後管理 '91

D.特殊病態患者の周術期管理

ウイルス性肝炎と周術期管理

著者: 浅沼義博1 佐藤勤1 小山研二1

所属機関: 1秋田大学医学部第1外科

ページ範囲:P.72 - P.73

文献概要

 ■問題点の解説■
 本邦における慢性肝炎の患者数は100万人以上といわれており,その大部分はウイルス性である.この肝炎ウイルスは,現在A型,B型,C型,D型,E型の5種類が発見されている(表1).このうちA型とE型は経口感染により急性肝炎として発症し慢性化しない.したがって,急性肝炎から慢性肝炎となり,やがて肝硬変,肝癌に進展するものは,B型,C型,D型の3種類である.ただし,D型肝炎ウイルスは単独では肝細胞内で増殖できず,B型肝炎ウイルス(HBV)の感染がある時にのみ増殖できる.すなわち,HBVと同時感染するかまたはHBVキャリアに重感染するかどちらかであり,臨床的には重症型,劇症型の肝炎となることが報告されている.したがって,外科手術の対象患者となり得るウイルス性肝炎としては,B型とC型ということになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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