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特集 術前・術後管理 '91 D.特殊病態患者の周術期管理
インスリノーマ患者の周術期管理
著者: 佐田尚宏1 黒田慧1
所属機関: 1東京大学医学部第1外科
ページ範囲:P.84 - P.86
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膵内分泌腫瘍は膵腫瘍の1〜3%の頻度でみられ,そのなかでインスリノーマは最も多く,症候性腫瘍の60〜80%を占める.インスリノーマは10%腫瘍(多発・悪性とも約10%)といわれているように,多くは単発良性で,他の膵内分泌腫瘍に比べて手術的根治が容易な腫瘍である.しかし,径1〜2cm以下の小腫瘍が多く,安易に手術に臨むと,術中腫瘍の同定不能,あるいは多発腫瘍に遭遇するなどのために,不適切あるいは過大な手術を余儀なくされる可能性もあるので,慎重な診断・治療方針の設定と,術前・術後管理が必要となる.
膵内分泌腫瘍は膵腫瘍の1〜3%の頻度でみられ,そのなかでインスリノーマは最も多く,症候性腫瘍の60〜80%を占める.インスリノーマは10%腫瘍(多発・悪性とも約10%)といわれているように,多くは単発良性で,他の膵内分泌腫瘍に比べて手術的根治が容易な腫瘍である.しかし,径1〜2cm以下の小腫瘍が多く,安易に手術に臨むと,術中腫瘍の同定不能,あるいは多発腫瘍に遭遇するなどのために,不適切あるいは過大な手術を余儀なくされる可能性もあるので,慎重な診断・治療方針の設定と,術前・術後管理が必要となる.
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