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特集 術前・術後管理 '91 H.術後合併症の対策 c.開胸術後の合併症
術後乳糜胸
著者: 藤田秀春1
所属機関: 1高岡市民病院外科
ページ範囲:P.216 - P.217
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胸管の損傷によって,術後胸腔内に乳糜の漏出する病態を術後乳糜胸という.
胸管は乳糜槽cisterna chyliに始まり,大動脈裂孔から胸腔内に入る.下部では,食道の後方で大動脈と奇静脈の間を上行し,Th4-5の高さから左に偏位する.その後,食道,大動脈弓の後方から鎖骨下動脈の後ろを経て頸部に至り,反転して左静脈角に注ぐ(図).
胸管の損傷によって,術後胸腔内に乳糜の漏出する病態を術後乳糜胸という.
胸管は乳糜槽cisterna chyliに始まり,大動脈裂孔から胸腔内に入る.下部では,食道の後方で大動脈と奇静脈の間を上行し,Th4-5の高さから左に偏位する.その後,食道,大動脈弓の後方から鎖骨下動脈の後ろを経て頸部に至り,反転して左静脈角に注ぐ(図).
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