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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻11号

1991年10月発行

文献概要

特集 術前・術後管理 '91 H.術後合併症の対策 f.肝・胆・膵・脾術後の合併症

脾摘後の血小板増多症

著者: 松原修二1 松野正紀1

所属機関: 1東北大学医学部第1外科

ページ範囲:P.314 - P.315

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 ■問題点の解説■
 脾摘後には血小板数は2〜10日目におよそ30%以上の増加を示し,数週間以内に正常域に回復するとされている.血小板数が40万/mm3以上になると血小板増多症thrombocytosisと呼び,80万/mm3以上となると血栓性静脈炎や肺梗塞,そして門脈血栓症などさまざまな血栓症が発生する危険性が増すとされてきた.このように,血小板増多症は脾摘後の最も多い合併症の1つである.しかしまた一方で,肝硬変合併肝癌や食道静脈瘤症例では,脾機能亢進症における血小板減少による出血傾向に対する治療の目的で脾摘が併施されてもいる.本稿では,自験例をもとに脾摘後の血小板の増多の問題について検討したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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