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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻12号

1991年11月発行

特集 若年者癌診療の実際

若年者食道癌

著者: 田中乙雄1 武藤輝一1 鈴木力1 藍沢喜久雄1 西巻正1 片柳憲雄1 田中陽一1

所属機関: 1新潟大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1341 - P.1346

文献概要

 1959〜1990年末までに教室で切除した食道癌567例のうち49歳以下の42例を中心に若年者食道癌の診療の実際について検討した.49歳以下症例で女性の占める割合は26.3%であり,全症例での14.9%と比較し高値を示した.癌腫占居部位では,Ce症例が49歳以下で13.2%となり,50〜69歳症例の5.9%と比較し高値を示した.外膜浸潤,n3n4遠隔リンパ節転移率,組織型との関係では各年齢層による特徴的な所見は認められなかった.術後5年生存率は39歳以下25.0%,49歳以下28.6%,50〜69歳29.7%,70歳以上17.6%であり,若年者群は50〜60歳の症例とほぼ同率であった.若年者食道癌の特徴を見出すため今後39歳以下症例の集積による検討が必要と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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