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特集 若年者癌診療の実際
若年者癌と放射線治療
著者: 福原昇1 母里知之1
所属機関: 1東海大学医学部放射線医学II
ページ範囲:P.1369 - P.1376
文献購入ページに移動 若年者の悪性腫瘍,特に小児腫瘍では長期生存が期待されるため,ただ単に治すことだけを治療のゴールとするのではなく,治療後の生活の質を低下させることなく治療することが要求されてきている.放射線治療は形態と機能を温存することに優れた治療法である.若年者の腫瘍は一般に放射線に対して高感受性であるため放射線治療を含めた集学的治療法が行われる.急性期の放射線の副作用は成人も小児も類似しているが,晩期障害は成人にはない成長が問題となる.すなわち,身体の発育障害,精神・知能の発達の障害,性腺障害,内分泌障害などが副作用として生じることである.さらに重要な問題として二次発がんがあげられる.しかし,放射線治療機器,診断機器の進歩に伴い,さらに化学療法の進歩もあり,放射線治療の副作用は軽減されるとともに放射線治療は適正化されてきている.
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