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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻13号

1991年12月発行

特集 院内感染—現状と対策

術前・術後の院内感染対策

著者: 品川長夫1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1467 - P.1471

文献概要

 術後感染症とは,術後に発症する感染症を総称し,手術およびそれに必要な補助療法に基づくすべての感染症を含む.その病原微生物としては細菌,ウイルス,原虫あるいは真菌などすべての病原微生物が含まれる.細菌の侵入経路は,外因性汚染経路と内因性汚染経路に分けられるが,MRSA感染はいずれの汚染経路よりも侵入し得る.入院時の患者はMRSAの保菌者でないことより,入院より手術までの期間にMRSAが侵入し,手術を契機として内因性汚染経路をとりMRSA感染が発症することが多い.MRSAは乾燥状態では10日以上も生存し続け,乾燥した病室でも生き残ることより,院内感染菌として問題が大きい.院内感染対策委員会による院内感染対策を有効に実行してゆく必要があり,そのための教育と訓練が重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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