文献詳細
外科医の工夫
文献概要
はじめに
腸管脱出は,ストーマ周囲皮膚炎に次いで多くみられる小児の人工肛門合併症である。多くは用手的に還納し得るが,いったん脱出が始まるとその回数が頻繁となりやすく,放置すれば腸閉塞や粘膜のびらんを生じることもある1〜4).したがって,脱出すればそのつど還納する必要があり,頻回の還納整復に悩まされることが多い.
今回われわれは,横行結腸人工肛門造設後頻回に腸管脱出がみられた鎖肛患児に,腸管脱出防止用ドーム型格子付きフランジを使用し,手術療法に頼ることなく腸管脱出を防止できたので報告する.
腸管脱出は,ストーマ周囲皮膚炎に次いで多くみられる小児の人工肛門合併症である。多くは用手的に還納し得るが,いったん脱出が始まるとその回数が頻繁となりやすく,放置すれば腸閉塞や粘膜のびらんを生じることもある1〜4).したがって,脱出すればそのつど還納する必要があり,頻回の還納整復に悩まされることが多い.
今回われわれは,横行結腸人工肛門造設後頻回に腸管脱出がみられた鎖肛患児に,腸管脱出防止用ドーム型格子付きフランジを使用し,手術療法に頼ることなく腸管脱出を防止できたので報告する.
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