icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻2号

1991年02月発行

文献概要

特集 急性腹症の近辺—他科からのアドバイス

内科的疾患における急性腹症

著者: 妹尾恭一1 塚本令三1

所属機関: 1茅ヶ崎徳洲会総合病院内科

ページ範囲:P.173 - P.179

文献購入ページに移動
 急性腹症を呈する全身的内科的疾患の鑑別のポイントについて述べた.急性腹症をみたら,常に外科的開腹を要する疾患を念頭において鑑別を進めるが,内科的急性腹症を呈する患者には一般的に以下の特徴がある.①内科的基礎疾患がある,②便が出ている,③心肺に理学的所見がある,④腹膜刺激症状に乏しい,⑤腸蠕動音がきこえる,⑥白血球増多2〜3万以上がみられる,等外科的疾患の開腹の時期を失しないことも重要であるが,開腹が禁忌となる内科疾患(特に心肺疾患など)にも留意する必要がある.そのためには,救急ではあるが,また救急であるからこそ,既往歴をはじめ問診を十分にし,理学的所見を正しく評価することが,一層強調される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?