文献詳細
特集 乳房温存療法の実践
文献概要
乳房温存療法後のQuality of Life(QOL)を,その支配的要因である心理面から考察した.その第一は疾病そのものに関わるもので,癌による個体維持機能の不全に対する本能的恐怖である.第二は治療方式に関するもので,手術による種族保存機能の侵害についての不安である,第三は身体的拘束に基づくもので,社会生活の障害による集団帰属本能の不安である.このようなことによる情動の不安定がQOLを劣化させる機序であろう.
上述の視点から考えると,乳房温存療法後のQOLはPatey術式と比較して,実質的な向上はあまり期待できない.しかし,容姿や活力の心像では有利な点がある.
上述の視点から考えると,乳房温存療法後のQOLはPatey術式と比較して,実質的な向上はあまり期待できない.しかし,容姿や活力の心像では有利な点がある.
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