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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻4号

1991年04月発行

臨床報告

胆嚢・総胆管結石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術と内視鏡的乳頭切開術による治療

著者: 木村泰三1 松井直樹1 桜町俊二1 吉田雅行1 原田幸雄1 渡辺文利2 金子栄蔵2

所属機関: 1浜松医科大学第1外科 2浜松医科大学第1内科

ページ範囲:P.511 - P.513

文献概要

はじめに
 腹腔鏡下胆嚢摘出術は,腹腔鏡の観察のもとに非開腹で胆嚢を摘出する術式である1〜4).しかし,この術式では現在のところ,総胆管切開を行うことは不可能で,総胆管結石症には不適応とされてきた5,6).一方,内視鏡的乳頭切開術による総胆管結石除去は,すでに一般的な術式となっているが,胆嚢結石をも合併している場合は,その後胆嚢炎を引き起こす可能性があり,胆嚢を外科的に摘出するのが望ましいといわれている.その場合,一期的に手術により胆嚢を摘出し,総胆管結石を除去する方法との優劣が問われる.
 今回われわれは,胆嚢結石と総胆管結石の合併例に対し,まず内視鏡的乳頭切開術にて総胆管結石の除去を行い,その後,腹腔鏡下胆嚢摘出術にて胆嚢摘出を行った2例を経験した.結果はきわめて良好で,この組み合わせにより,胆嚢・総胆管結石症の治療は非開腹で短期間に根治的に行い得ると思われたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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