文献詳細
臨床研究
原発性上皮小体機能亢進症23手術症例の臨床的検討
著者: 清沢雷太1 松永浩明1 牧野剛緒1 千々岩一男1 鳥巣要道1 中山文夫1
所属機関: 1九州大学医学部第1外科
ページ範囲:P.609 - P.613
文献概要
原発性上皮小体機能亢進症(以下HPT)は,上皮小体に生じた腺腫や過形成あるいは癌の産生する過量の上皮小体ホルモン(PTH)により,高カルシウム血症をはじめ様々な病態を呈する疾患である.以前は稀な疾患とされていたが,血清カルシウム値測定の簡便化と共に急激に増加している.本疾患は,手術による病的上皮小体の切除を治療の第一とするが,様々な症状,病巣の部位診断法の選択,術中での腺腫と過形成の鑑別など,多くの問題を含んでいる.
今回,われわれは症状と血液生化学検査成績との関連性,術前部位診断法の診断率を中心に,教室で手術をしたHPT23例の検討を行った.
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