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臨床報告
盲腸動静脈奇形の1例
著者: 北山健1 中江遵義2 塩谷昭子2 片山裕之2 坂口輝夫2 横山彰介2 土橋重隆1 森下久1 松本勉3
所属機関: 1中江病院外科 2中江病院内科 3松本内科
ページ範囲:P.633 - P.635
文献購入ページに移動最近,内視鏡検査,血管造影などの進歩,普及に伴って消化器分野における動静脈奇形arteriovenous mal-formation(以下AVM)が増加している.しかし,その数は現在でもまだ稀であり,1982年,小山ら1)は本邦で28例,欧米で218例にすぎないと報告している.
今回,著者らは,著明な下血を主訴に来院し大腸内視鏡検査にて盲腸の微細な病変を認めたため,選択的上腸間膜動脈造影を施行した後に,下血の原因が盲腸のAVMからのものと診断し,直ちに回盲部切除術を施行した。以降,下血もなく順調な経過をたどっている1症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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