文献詳細
特集 食道静脈瘤治療の焦点
食道静脈瘤併存肝細胞癌症例へのStrategy—内視鏡的硬化療法とHassab手術を中心に
著者: 塚田一博1 吉田奎介1 長谷川滋1 加藤英雄1 富山武美1 白井良夫1 武藤輝一1
所属機関: 1新潟大学医学部第1外科
ページ範囲:P.677 - P.683
文献概要
肝癌に合併する高度食道静脈瘤に対して,肝切除ないし肝動脈挿管など開腹手術の適応ある症例ではHassab手術と硬化療法を併用し,非開腹例では硬化療法による対処を原則とするが,非開腹例でもTAE等により長期生存可能と思われる症例ではHassab手術の併施を考慮すべきである,
食道静脈瘤併存肝癌例でも,肝切除ができた症例の5年累積生存率は41.7%と良好であり,積極的な治療方針で臨むべきであると考えられた.
掲載誌情報